ABOUT

Mayu Yabe-Barry

イタリア発祥の幼児教育「レッジョ・エミリア」の芸術専門講師(アテリエリスタ)。ニューヨークの私立幼稚園に16年間勤務し、1000人以上の生徒と関わる。五感をフルに刺激するアートを通して、自己表現、相互理解、他者との関わり方などコミュニケーション能力を育てる。コロナパンデミックを機に、対面のみならず、オンラインでもクラスを提供。レッジョ・エミリア発祥の地を視察した数少ない日本人アテリエリスタでもある。

東京都出身。幼少期に虐待を経験。高校・短大在学中にアルバイトで貯金し単身渡米。バークレー大卒業後はファンション業界へ。世界的大ヒットドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」の衣装を担当したパトリシア・フィールド経営の店舗でマネージャーとして務めるなど順調に積むも、2002年長男出産を機に幼児教育へキャリアチェンジした。ニューヨーク在住、アメリカ人の夫、長男、長女、4人家族。

?Berkeley College Associate Degree
?Studio Art Certificate from The New School University
?First Aide Certificate
?MAT Certificate

みなさまへ

レッジョ・エミリア教育を通じ1000人以上の生徒さんとの関わりで学んだことは、イライラすると手が出てしまう、嘘をつく、物を壊すなどの子供の問題行動は、コミュニケーション能力に起因しているということです。

子供が自分の気持ちを表現し、相手に伝え、時には自分とは違う価値観を受け入れ交渉していく時には、必ずコミュニケーション能力が鍵を握ります。レッジョ・エミリアの創造的思考を育むアートで、この能力を育むことができるんです。

それは、ただ単に子供が書いた絵を「うまいね」と褒めることではありません。将来、物事や人との関係を育むための思考力に繋がっていくように、子供のアートの中にある線や形、ボリューム、スペースなどに「関係性」を見出すように「問いかけ」をしていくのです。

一見、子供がぐちゃぐちゃに書いたように見える絵の中には、ストーリーがあります。そして全ての子供は、無限の創造性を生み出す力を秘めています。

時には、ノリで貼ったのにうまくつかない、ハサミをうまく使うことができないなど、問題に直面することもあります。そんな時こそ、新たな解決法を考える力、与えられた課題をいろんな角度から見る視野の広さを育むチャンスです。

16年以上のアテリエリスタの経験で一番感じるのは、ママもパパもみんな頑張っているということ! だから、ちょっと子育が大変だなぁと感じたら、1人で抱え込んだりしないで。自分が我慢すればいいなんて思わないでくださいね。アートを創る過程を通して、子どもの内面を育てるお手伝いができたら幸いです。